進撃の巨人 ATTACK ON TITAN

小説 映画 進撃の巨人 ATTACK ON TITAN (KCデラックス 週刊少年マガジン)

小説 映画 進撃の巨人 ATTACK ON TITAN (KCデラックス 週刊少年マガジン)
浅倉 冬至 渡辺 雄介 町山 智浩 諫山 創

講談社 2015-08-07

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TOHOシネマズ六本木ヒルズ
※MX4D
★☆

本当は観るつもりなど全くなかったんです。
まず、この監督が大嫌いやし、いいわけないと思ったし、日本の怪獣映画に興味はないので。でも、三浦春馬くんの大ファンの友達H子につきあって観てきましたよ、六本木ヒルズ。そうでなくてもひきこもり気味の私が、日曜日に早起きして六本木にお出かけなんて超レア。なので、せめてアトラクティブな気分でも味わおうと思って椅子が揺れたり、水とか風とかが吹き出してくるシアターに拘ってみました。

拘ったせいで午前中の上映になってしまったわけです。なぜなら、ひとつのシネコンに1シアターしかないMX4Dのシアターを人が入らない「進撃の巨人」に1日使用するわけにはいかないんですよ。午後のいい時間は「ジュラシックワールド」に使いたいですよね、わかりますよ、その気持ち。ジュラシックワールドは当然、チケットが購入できる25日分まですべて売り切れです。

それはさておき、私はコミックスもアニメも全てきちんと観ていますが、あえて本実写版について、結論から言いますと、私の感想ですが、ゴミの部類ではありますが、思っていたほどのゴミではありませんでした。

以下、わりとネタばれします。

H子は、

なんだ、この怪獣映画!!怖くてキモくてもうダメ。春馬くん良かったけど、後編はもう結構!

と言いましたが、私としては、後編の方が面白くなるのではないかと思いましたので、来月、気が向いて、その上で時間があれば、行くかもしれません。その際はイスの揺れない、大きなシアターを選びたいです。

H子の言うとおり、怪獣映画です。
身体と顔のバランスがとてもとてもアンバランスな化け物が、大量に押し寄せて、逃げ惑う人々を鷲掴みにしては、喰う。齧る。食いちぎります。

あくまでも私の感覚ですが、それらの描写にまったく怖さはありません。
齧ってちぎって、その際に飛び散る血飛沫も常識の範疇ですし、上品な方です。
齧り終わったあとのご遺体などの表現は殆どありません。ゼロではないですが、ゼロに近い程度。リアリティもありません。必要ないでしょ、リアリティ。巨人の体つきはまあ良いとして、首から上だけ変にリアルな人間顔なので、非常に滑稽で恐ろしさがそがれてしまったというのもあります。

私は巨人と立体機動装置がどんな風に表現されているのか、そこにちょっと興味があったのですが、それは見事にダメでした。このようなシュールなものを日本の実写映画が表現しようとしても、アニメやマンガには絶対に及びませんね。ますますハリウッドでドラマ化して欲しいものです。

上映時間は非常に短いですが、隣のH子を見ていて思ったけど、多分、怖い、キモいと感じるのが普通なのかもしれませんので、この程度でいいのかもしれません。2時間半とかしんどいでしょうね。私は大丈夫です。むしろイヤだったのは、人々が汚すぎることです。

巨人に襲われる以前から、、、話によると、壁を立ててから100年間、誰も巨人を見ていない、と言ってましたが、それなのに、町の人々が、なんだか、もう、煤とか埃とか、砂とか、油とか、まあそんなものに汚れて塗れて、ごみごみごみごみと暮らしているような描写が、もう、なんだか、汚すぎて、巨人にぶっ壊されて良かったわ、粛清だわ、とか思うほどイヤでした。全員汚いんですよ、見事に全員。もう少しきれいに暮らしていてもいいのではないか、ということです。それなのに、真っ白のシーツみたいな布が干されているような描写もあった気がして、ホントおかしな居住状態。怒りすら覚えます。

特筆すべきこととか別にないんですが、ああ、そうだなぁ、アルミンくん(本郷奏多くん)が、巨人に、もう少しで飲まれるぅー、巨人に飲み込まれるぅー、ううううううーっていうところに、すでに片足を齧られて膝下が無くなった主人公エレンくん(三浦春馬くん)がやってきて、アルミンくんをぐいーっっっと引っ張って救って放り投げて、自分が変わりにバコーンと飲み込まれるシーンがありましたが、あの巨人の口内のアップはなかなかよく出来ていました。汚くて、臭そうで、ぜったい入りたくない雰囲気がばっちり出てました。

あとは、謎のシキシマ班長。

まあ、普通に、彼はおかしな人です。人類最強って描き方で、確かにこの人、巨人など敵ではないのですが、エレンが2年前の巨人の襲来時に目の前ではぐれてしまって、てっきり死んだと思っていた、幼馴染のミカサちゃん(水原希子ちゃん)を、オレのオンナ的に扱い、なぜかリンゴばっか食ってる、という謎の人。

ハンジ隊長?班長?演じる石原さとみさんはものすごく勉強して、ものすごく頑張っていたように思いました。細かい設定が原作とはかなり違うのに、ハンジさんだけは原作のハンジ・ゾエ分隊長のキャラクターを背負ってる描写がたくさんあり、難しかったのではないでしょうか。

映画オリジナルのキャラクターでヒアナ?リル?フクシ?だったかな、完全にいなくていいキャラクターでしたね。
あとエレンゲリオンからエレンが出てきた時に「だからうなじが弱点なのかー」という誰かのセリフには、脚本家に唾引っ掛けてやりたくなりましたね。

そういう感じの作品で、まとめますと、とりたてて観る必要はありません。お時間のある方は、ジュラシック・ワールドやミッション・インポッシブルを鑑賞することをオススメします。

公式サイト

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