全く観るつもりの無い映画で「君の名は」のときと同じく、こういうアニメの映画はお茶の間でいいだろ、と思ってしまう人だから、友達のお付き合いで時間もあったし、行ってきました。すみません、寝てしまいました。全編ではありませんが・・・。こんなことなら「沈黙」を観ればよかった。
私が映画を観て寝るというのは本当にレア。かつてスパイゾルゲを観た時と、あとは家でリプリー(太陽がいっぱい、のマットデイモンのやつ)を観るのに何度も寝てしまって3日かけて観たってことがある。映画館ではあまり寝たりはしない。要するに寝るに至れる作品でした。
感想は人それぞれであるのだけれど、まず私は人一倍「戦争」を扱った映画やドラマが好きだ。そして私は、普通より少し鈍いせいもあるけれど、本作がなぜ「拡大上映中」になるほどイイのかはわからなかった。ツイッターとかSNSでの感想や評判を検索したけど、作品そのもに対する、というのは、作品の仕上がりがどうだったのか、という、要するに「美しい」とか「残酷だ」とか「感動した」とか「おもしろい」とか「つまらない」とか、そういう感想が非常に薄くて、単純に「戦渦の下での日常生活」をみて、それに拘るような発言が多いこと、つまり一定に『心に何か来る』『見る価値がある』という人の多さに驚いた。【戦争を扱った作品・背景にした作品を「愚作だ」ということは「後ろめたい」】とでもいうのか、そういうおかしな感情に囚われてしまうのかもしれないね。
本来は[普通の家族でそれなりに幸せな幼少期を過ごしました]→[遠くの知らないところに嫁に行きました]→[そこで戦争中でも生きていかなければいけないからそのためにできること、やるべきことをします]→[戦争が終わり、生活がまたガラッと変わってしまうけど、でもやっぱり生きていきます、ここで]というようなところがあるわけだけど、そういう動き、というか、感情の流れのようなものはあまり上手に表現されていないせいか、戦争中でも頑張って生きる、的なところだけに目がいってしまったんじゃないかなあ、と。
全然おもしろくなかった、というか、原作マンガを読んでいないので恐縮だが、話はおもしろくないものでは決してないのでしょうが、アニメの演出が悪いのか、ところどころ表現やつながりが雑に感じられたり、色に違和感があったり、極めつけはとにかく主役のすずさんの声がイヤだ。顔が浮かんでくるイヤな声と演技で、この声を他の人、顔の浮かばない声優さん、にするだけで、私は寝なかったかもしれないし、★は3つになったかもしれない。
すずさんの夫とかすずさんの同級生の水兵さんとか、すずさんの妹とか、義理の姉とか、他はとてもいいキャラクターで声も聞き覚えはあるんだけど顔は浮かんでこない安定感があって、先に書いた話の流れも彼らは活かしてくれているんだけど、本当に、主人公のすずさんだけが気持ち悪くて、それが私には致命的なことだったんだと思う。あくまでも私には。あれがイイ、という感想も読みました。私にとってはバランスが悪すぎるのだ。
次に、遊郭の女性の関連とかラストの描写とか、わかりにくくて気持ち悪くて残念だった。ので、マンガ読んでみようかなぁ。
