★★★★☆
2017.8.14/TOHOシネマズ日本橋
公式サイト
期待をしないで観に行くってある意味すごく得する時があります。
本作には本当に期待はしていなかった。言うまでもないですよね。
マンガとかアニメの実写映画化って期待できない感じがありますよね。私はもともとマンガはあまり読まないので、この作品も読んでいなかったんですが、アニメは偶然観ておりました。なかなか面白かったので全部観ました。この作品は想像して目を背けたくなるようなテーマで、グロテスクな描写も少なくない内容なんですけど、それとは裏腹に、そこに流れるドラマは一貫して悲しいんです。その悲しさを詳しく説明したりはいたしませんが、とにかく悲しいんです。私はその悲しさに惹かれてアニメを全部観てしまいました。
登場人物も魅力的で悲しい。
そんなこのヒトとグールの世界を実写でどう表現できるのか、って期待するはずもない。でも、窪田くんが主演すると聞けば観ないわけにはいかなかったんですよね、私。大ファンですから。いやでも、それで贔屓目になっていないかといえば、それもゼロではないけど、映画はなかなか熱かった!
アニメほどではありませんが、悲しさも表現できていたと思います。
キャストに関しては、ヒロイン霧島トーカ役の子は出家してしまってもう外界の映画などには出ないのでしょうが、本当にもったいないという印象でしたし、私はキライなんですが大泉洋さん、観てびっくりでしたが巧いですよね。合ってました。キライですが。
何より主人公を演じた窪田正孝さんも演技が巧いので、見た目もカネキの悲しい中身も好演してたと思います。その上、後半になってカネキがグールとしての力を発揮するシーンっていうのは、あの赫子(カグネ)っていうのを後から特殊効果で付け足す前提で芝居をするわけで、それを考えるとしんどくなってくるような難解な演技をまあよくしますよね、と本当に感心しました。
その効果ね、特殊効果。VFXとかCGとか、音響とか全部含めてですが、ほんとよく研究されていたと思えました。公開まで時間がかかったんだろうなー、みたいな。
そういうわけで、私の個人的な感想としては、意外と侮れない作品だったということです。WOWOWで放送したら録画して保存すると思いますよ!