461個のおべんとう

★★★☆/2021.8.14/WOWOW録画

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映画の中でも、息子役の道枝くんのナレーションで「これは毎日のお弁当についてのはなしでそれ以上でも以下でもない」と、しかも最初と最後で都合2回もいうのですが、まさしく、その通りの映画です。

心底、映画館で観なくて良かった、と思いました。

悪い意味ではないんです。そのつまり、映画館で観ずに、お茶の間とかリビングとかで鑑賞するほうが精神的にいいのかもしれません、その方が良い映画に思えるでしょう、という意味です。お弁当の話なんだもの。でも、私にはちょっとお弁当の出番が足りなかった。全然何も起きないのに、お弁当の出てくる回数、お弁当を作るシーンの回数が私には足りない!

ミュージシャンの父親(V6のイノッチ)が高校生の息子(なにわ男子のミッチー)に3年間お弁当を作り続ける話なんですけど、父親は母親(映美くらら)とは離婚、運悪くそこと重なったせいもあって、息子は高校受験に失敗。浪人して高校へ進学。その息子の3年間のお弁当をシングルファーザーが一度も欠かさず作り続ける。そして終わる。住んでる場所は神奈川県七里ヶ浜、母親は再婚話がある、父親は実家が福島らしく、実家では母親(倍賞千恵子)と嫁にいった姉(坂井真紀)と3人で会うシーンがある。息子は高校入学が一浪なのでクラスメイトより年齢が1つ上、つまり後輩と同学年になって居心地がお互いに悪い。そんな中、父親のお弁当を介して男の子(若林時英)と女の子(森七菜)それぞれ1名づつ友人ができる。父親はレコーディングスタジオでエンジニアをしている女性(阿部純子)と付き合う。そして別れる。でも、またよりを戻す。

とまあぁ、そんな感じで、結構全部ひろって書きましたが、何も起こらない。

ですが、それがいいです。淡々と粛々と、生活する人たちのお弁当を介した静かな日常。だから映画館で観ると多分損した気分になると思います。なので、時間がある時にでもご自宅で軽く観てください。楽しめます。

大好きな阿部純子さん、本作でも可愛かった。素晴らしかった。売れ方はパッとしないんだけど、私の中ではすごくヴァリューがあって本物の良い女優さんなのです。それと久しぶりに倍賞さんを拝見しましたが全然若くて驚いた。

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